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沖縄慰霊の日

6月23日、沖縄慰霊の日。

日本で唯一の上陸戦となった沖縄戦が集結してから今日で75年。

昨年、初めて慰霊の日の沖縄に足を運ぶことができました。
今まで幾度か慰霊の日に沖縄へ行こうと試みながらもタイミングが合わず、やっと行くことができたのが令和元年の慰霊祭でした。

そんな令和最初の慰霊の日は、30年ぶりとなる大雨に見舞われ、大雨の降りしきる中での揮毫になりました。

午後2時を過ぎ、結局雨が止まないまま始まった平和の礎前での大書揮毫。
沖縄戦で亡くなられた方々の名前が刻まれた平和の礎の前に祈りの沈黙が始まりました。

音がなり、手を挙げた瞬間、目の前に広げられた2枚の紙を取り囲むように、石に刻まれた24万5千人にも及ぶひとりひとりの生きた証が何かを伝えようと集まってくるのを感じた。

ここで過去と今が交わり、ここからまた「平和への明日」が始まる。
1枚は沖縄で命を落とされた日本軍、沖縄の人たちのために、
もう1枚はこの戦争で傷つけてしまったアメリカ軍の人たちのために。

墨には糸満の海で汲みあげた海水を混ぜた。
そこに雨が降り注ぎ、泥がはね、天と地が一つになった。

この瞬間を溶け合う「祈」
雨が降っていなければ書けなかったかもしれない。

やはりあの雨には意味があったのか。とも思ったのを覚えている。

「245,000」という数字にしてしまうと感覚が麻痺してしまうけれど、これは間違いなくひとつひとつの命の重み。
この数字のひとつひとつが誰かにとっての悲しみになっています。

沖縄には忘れてはいけないことがたくさんある。
文化を奪われ、歴史を奪われ、命まで奪われてしまった過去。

まだまだ勉強不足だけど、少しでもこれを語り継いでいく人たちの力になれたら嬉しいです。

笑い合える世界がいつまでもどこまでも続いていきますように。

これは沖縄だけの過去じゃない。
毎年毎年、せめてこの日だけでもいい。
沖縄に皆様の祈りを届けてください。

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